iniBuildsは、Microsoft Flight Simulator (MSFS) 2024および2020向けに、A350 Airlinerの最新バージョン「v1.2.5」をリリースしました。

今回のアップデートは、単なる表面的な修正に留まらず、システムの精度向上、全体的な安定性の改善、そして特にWASM(WebAssembly)環境におけるパフォーマンスの最適化に重きを置いています。広範なテストを経て、システムの堅牢性が大幅に強化されました。

WASM環境の最適化とパフォーマンス向上

本アップデートの核心は、MSFSのWASM環境における「目に見えない」最適化にあります。メモリ処理とデータ効率が徹底的に見直され、シミュレーションの安定性が格段に向上しました。

  • メモリ使用量の低減: 主要システムにおける不要なデータコピーを削減することで、一時的なメモリ使用量を抑え、全体的な処理効率を向上。
  • スタックプレッシャーの緩和: データアクセスパターンの洗練により、不要なテンポラリコピーを減少させました。これにより、高負荷時でもランタイムの一貫性が維持されます。
  • セーフティチェックの強化: クリティカルなメモリパスに新たなチェックを追加。無効なステートやエッジケースに起因するエラーを未然に防ぎます。

これらの改善は、WASMに関連するクラッシュリスクを大幅に低減させます。

主要なシステム修正

航空機の中枢であるFMGS(飛行管理ガイダンスシステム)からMCDUの挙動に至るまで、専門的な修正が数多く施されています。

  • FMGSと飛行計画の精度向上:
    • 「Direct to」実行時の挙動を修正し、より正確なトラッキングを実現。
    • Fixページに関する不具合、および「waypoint-bearing(ウェイポイント/方位)」作成時の問題を解消。
    • パイロットウェイポイント削除時、残存ウェイポイント数の計算ロジックが正常に動作するよう修正。
  • 計算ロジックとデータ表示:
    • GW(総重量)およびGWCG(総重量重心): 燃料およびペイロード計算の修正に伴い、ED(エンジンディスプレイ)のPERMANENT DATAに正しく表示・計算されるようになりました。
    • TO(離陸)ページ: 離陸フェーズがアクティブな際、入力フィールドが正しくロックされない問題を修正。
    • Fuel & Loadページ: 燃料・荷重設定画面の挙動を改善。
    • Position Time: マニュアル操作時の挙動を修正しました。
  • 予測機能とガイダンス:
    • Top of Climb(T/C)予測および、OP CLB(オープンクライム)時にT/Cマーカーが消失する問題を修正。
    • FD(フライトディレクター)の垂直誘導タイミング、および急激な風の変化(Wind Shift)に対する感度を最適化。
  • ディスプレイとフェーズロジック:
    • ND(ナビゲーションディスプレイ)上でのALT CSTR(高度制約)表示の不具合を修正。
    • Green dot(グリーンドット)速度の表示不一致を解消。
    • 巡航(Cruise)中の高度選択および飛行フェーズ移行ロジックを改善。
    • ND上で「NOISE END」ボックスが「SPD CSTR」に重なって表示される表示優先順位の問題を修正。

機体モデル・EFB・サウンドの修正

ビジュアル面やユーザーインターフェース、そして没入感に直結するサウンド面でも重要な改善が行われています。

  • 機体モデル(ART):
    • ランディングギア周りのボルトや細かなパーツの欠落、および固定不良を修正。
    • APPR(アプローチ)ボタンのアニメーションを実装。
    • EVAコマンドガードが展開しない問題を修正。
    • コックピットのサンシェードの取付位置を、外側の窓から本来の内側の窓へと修正。
    • ラダートリムのアニメーションが反転していた問題を修正。
  • EFB(電子フライトバッグ):
    • 飛行中にEnroute map(航空路マップ)のトークンが消失する問題を修正。
    • APIコールの不備に起因するEnroute mapの「403エラー」を解消。
  • サウンド(SOUNDS):
    • 着陸時に欠かせない「Retard」コールアウトが欠落していた問題を修正。
    • ウィンドシア(Windshear)アラートが正常に鳴るよう修正。

アップデート方法とまとめ

最新のバージョン1.2.5は、iniManagerを通じて今すぐダウンロード可能です。